
ワイコル展望台へ続く道へ入ってから、約9マイル地点には、全長75フィート(約22m)、幅40フィート(約12m))、深さ7フィート(約2m)のサンダルウッド・ピットと呼ばれる「窪み(溝)」があります。
貿易が盛んだったころの名残りで、サンダルウッド(びゃくだんの木)は、モロカイ島では当時主要な産業貿易の資源であったと同時に、このころからの伐採により現在では、絶滅に追いやられた木でもあるのです。

このピット(溝)は、1800年代初頭にカメハメハ王に仕えていた人々により掘られたもので、船を固定するために正確な寸法が計測されて作られたもので、ここに伐採してきたサンダルウッドの木を保管していました。
サンダルウッド(びゃくだん)の木は、ワイコルバレーの奥深くの林の中で育つ非常にやわらかい木で、非常に重宝なものとされていました。
ワイコルバレーで伐採されたあと、サンダルウッドの木はこの窪みに運ばれて保管されていました。
そして、窪みの中の木が満杯になったら、中国に輸出するために庶民によって外洋船に運ばれてゆきました。
サンダルウッドの木の輸出の報酬として、カメハメハ王は多くの船を手に入れ、財を成してゆきました。
この貿易ビジネスは、カメハメハ王亡き後も引き継がれ事実上、ハワイからサンダルウッドの木を絶滅に追いやった大きな原因とされています。

【アクセス方法】
●空港からカウナカカイ方向(またはカウナカカイ市内から空港方向)へ進み、MAUNAHUI ROAD(マイルマーカー4を過ぎてすぐの橋を渡ってすぐ)を山側へ曲がりします。
●HOMELANI墓地までは舗装している道ですが、その先は未舗装の砂利道になります。
●砂利道になってから、およそ9マイル、メインロードの左側、道に沿って位置しています。
●冬場は、道やこのエリア一体はかなり悪路になるため、走行は推奨しません。
●小さなサインにその歴史などが書かれています。
● この場所を訪れる際には、4WD車必須です 。

このエリアは、ハンティングの場所にもなっていますので、訪問する際は必ずトレイル内にいるようにしてください。道のない森林の中には絶対に入って行かないようにご注意ください。また、念のため、訪問する際には明るめの色の洋服(赤や黄色など)を着て、ハンターに動物と間違われないようにしてください。ワイコル周辺では野生のヤギ、豚、鹿が生息しています。土日、祝日にはハンターたちがハンティングしていることがありますので、充分にご注意ください。